日々の活動Blog

【レポート】理解しあえる「一人」をみつける

日時:2014年2月14日(金)19:00~21:15
会場:霞城セントラル23F高度情報会議室
参加者:男性11名/女性8名 (+臨床美術士3名)


臨床美術はコミュニケーションを学ぶ手法にもなります。2014年2月14日のバレンタインデーの日に、結婚を考えている方を対象としたユニークな臨床美術講座『Only one project 理解しあえる一人をみつける為の、コミュニケーションのワークショップ』を企画・実施しました。この講座を考えたのは、クリニカルアートやまがたに所属する臨床美術士メンバーの工藤悦子さん。これまでこのブログでも工藤さんの高齢者を対象とした講座などをご紹介してきました。

「いきいきサロン」で講師を務める工藤さん

今回の講座は、臨床美術プログラムの「二人で描く抽象画」を題材にしています。会社の同僚や仲間、初めて合ったもの同士など、二人が一組のペアになり、交互に1枚の紙に線を描きあうというもの。それを工藤さんが婚活講座としてアレンジしました。「多数の人からモテたいのではなく、自分と気があう方たった一人を見つけることこそ本当の婚活!」。その工藤さんの考えが、Only one projectというプロジェクト名にも反映されています。

一枚の紙に、一方の方が線を引き、もう一方の方がその線を活かすように線を追加する。そんなやりとりを進めていくと、そのうちに「お、そうきましたか。」と碁でも打ち合っているような言葉が飛び交うようになります。

参加者のみなさんは、最初は初体面で互いに何を話してよいかわからないご様子でしたが、交互に線をひいたり、色を塗ったりしていく過程で、じんわりと相手の気持ちや思いが伝り、表情もほころんできました。通常の婚活イベントのように「結婚相手をみつけなきゃ!」「声をかけなきゃ!」などと思わなくても良いことが、その方の自然体を引き出していたような気がします。

発表では、どんな気持ちで、相手のどんなところを生かしたかなどを発表していただきました。そうすることで、対面した相手のことだけではなく、参加者のみなさんが互いを思い、どんなふうに相手を尊重していったかなども知ることができます。

以下はご参加いただいた方からの感想です(少々多いのですが、いただいた感想すべてを掲載します。)

・表現するのはなかなか楽しかったです。色々なとらえ方があるなあと思った。(男性)
・普段使わない頭を使ってイメージ豊かに面白い経験をさせてもらいました。(30代/男性/農業)
・久々に芸術に触れた気がしました。色を加えて完成していく過程が楽しかったです。自分の思ってもみない意外な方向に出来上がっていくのも、シゲキがあって楽しく出来ました。(30代/女性/栄養士)
・また是非参加してみたいです。自分自身をさらけ出す様で照れ臭かったです。そんな時間も必要なのだととても感じました。(女性/会社員)
・久しぶりにパステルを使いました。とても楽しかったです。また機会があれば描いてみたいです。(30代/女性/会社員)
・ 絵を描きながら、相手と会話するきっかけが自然に出来た。もっと多くの人と話せるように、席替えが何回かあっても良かった。(30代/男性/会社員)
・新たな自分を発見できた感じでした。またやって下さい。ありがとうございました。(30代/男性/会社員)
・もっと時間がほしい感じを受けた。(20代/男性/無職)
・初めての体験、面白かったです。相手の方が色々と考えているんだなと考えさせられました。(男性/会社員)
・面白かったです。また開いてほしいと思いました。(40代/女性/公務員)
・連絡先を交換する時間を設けた方が良いと思う。時間に余裕が無いと思った。(30代/男性/会社員)
・大変に楽しい時間を過ごさせていただきました(*^^*)自分ひとりで完結させないアートを通して、自分を見つめ直す体験が出来ました。自分を卑下しないこと、相手の良い点を見つけること。自分が思ったことを言葉で表現すること、終わってみると課題が沢山見えました。作品を通して個性を垣間見ることもできて、良かったです☆初対面では、ぱっと見ただけでは、分からないような良さも作業や色を通して見えてきたり。婚活が苦手なアラフォーとしましては、また次回も参加したい内容でした(^_-)臨床美術についても興味が深まり、よいキッカケになりました。(40代/女性)

この講座の再度の開催のご要望を多くいただきました。工藤さんの Only one project の今後の展開がとても楽しみです。

樋口雅子(クリニカルアートやまがたメンバー)

関根一夫先生ありがとうございました!

3月8日(土)に東北芸術工科大学で開催した『いてくれてありがとう』の著者関根一夫先生(日本臨床美術協会副理事長)の公開講演会には、小雪の降る中、85名の来場者がお越しくださいました。当日の様子を、山形市市民活動支援センターのスタッフの方がまとめて同センターのブログにアップしてくださっています。ぜひご覧ください。今回の講演は、コミュニティファンドからの補助金がなくては実現できませんでした。この場を借りて御礼申し上げます。

http://www.yamagata-npo.jp/modules/d8/index.php?content_id=164

 

また関根先生も、今回の山形での講演について、ご自信のブログに書いてくださっています。

http://blogs.yahoo.co.jp/pastor_kazsek/54082830.html

 

関根先生の講演はパワフルで、ゴスペルのように私たちに「いてくれてありがとう」を降り注いでくださいます。またブログやご本では静かに私たちの心にしみこんできます。不思議な言葉の力をお持ちです。お話をお聞きし、私たち臨床美術士もはいつも初心に帰る思いです。関根先生、雪の降る中、山形まで来てくださり、そして山形のみなさんにたくさんの感動を与えてくださり、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 

 

【満員御礼】理解しあえる「一人」をみつけるためのアート講座

自分を認めてもらえる心地よさと、相手を受け止める醍醐味を。
理解しあえる「一人」をみつけるためのアート講座。
バレンタインデーに開催します!

ク リニカルアートやまがたから、新たに派生プロジェクトが誕生しました。その名も「オンリーワンプロジェクト」。誰もが簡単に自分を表現し楽しむ事ができる アートプログラムを通して、人間関係を作る際に必要なプロセスを体験してもらい、これからの社会生活に役立てて頂くことを目的としています。

第 1回目は、「理解しあえる一人をみつけるワークショップ」。共同制作「アートで話そう―二人で描く線と色の抽象画―」です。共同制作を通して「相手を受け 入れ、自分を受け入れてもらう」体験と、「認めてもらう事の心地良さ、相手を受け止めることの醍醐味」を感じていきます。自分にとっての大切な人(オン リーワン)を見つけるためのサポートワークショップです。

満員御礼となりました!開催レポートは後日!

クリックすると画像が大きくなります。

 

臨床美術講座|アートで話そう『二人で描く線と色の抽象画』
日時:2014年2月14日(金)19:00~21:00(受付18:30~)
会場:霞城セントラル23F高度情報会議室
住所:山形市城南町1-1-1(TEL 023-647-2260)
対象:婚活を考えている方(各先着12名ずつ/ご友人同士の参加可)
費用:お一人1,000円(材料費)
支払い方法:事前申し込みの上、当日受付でお支払い下さい。
講師:工藤悦子(臨床美術士/オンリーワンプロジェクト主宰)
主催:クリニカルアートやまがた

◎お申込み
参加される方の氏名、年齢、連絡先電話番号、ご住所を、電話かメールのいずれかの方法で、以下のクリニカルアートやまがたまでお知らせください。
お電話:023-627-2091 (担当:樋口)
メールでのお申し込みはこちらから。

◎交通
お車:お近くの駐車場をご利用ください。

【お知らせ・募集】関根一夫先生公開講演会「いてくれてありがとうといえますか?」

クリニカルアートやまがたでは、『いてくれてありがとう』の著者関根一夫氏(日本臨床美術協会副理事長)を招き公開講演会を開催することとなりました。
氏が説く「存在論的人間観」を軸に、人間の存在そのものを丸ごと受け入れ て愛情に満ちた個と個の関係を築く方法を、牧師としての経験を踏まえてお話し頂きます。また認知症の治療を目的とし、現代社会特有の心の病に対するケアと しても効果を生んでいる「臨床美術」の活動についても報告頂きます。
現代社会は、幼児虐待、いじめ、体罰問題、介護や育児、就労に伴う心の病が深刻な社会問題となっています。これらの背景には、”出来る・出来ない”で人間を評価する価値観が少なからず影響しています。
この講演が、福祉、教育、医療、介護、育児に従事されている方、様々な社会問題に関わられる方などの一助となることを願います。

公開講演会概要
日時:2014年3月8日(土)14:00~16:00(開場13:30)
会場:東北芸術工科大学(山形市上桜田3-4-5)
講師:関根一夫 氏(日本大学大学院哲学専攻博士前期課程修了(文学修士)/牧師/特定非営利活動法人日本臨床美術協会副理事長)
主催:クリニカルアートやまがた(特定非営利活動法人日本臨床美術協会認定団体)
協力:東北芸術工科大学
後援:日本臨床美術協会/山形県/山形市/山形県教育委員会/山形市教育委員会/社会福祉法人山形県社会福祉協議会/社会福祉法人山形市社会福祉協議会
料金:無料(山形市コミュニティファンド助成事業)
対象者:学生、一般

講師プロフィール
日本大学文理学部哲学科卒業、南オーストラリア聖書大学卒業、聖契神学校専攻科修了、日本大学大学院哲学専攻博士前期課程修了(文学修士)。鹿沼キリスト教会牧師、東京コンピュータ専門学校学校長、お茶の水クリスチャンセンター理事長などを歴任。仕事では、ミッション・エイド・クリスチャン・フェロシップ牧師、内閣府認証・特定非営利活動法人「日本臨床美術協会」副理事長、医療法人社団信悠会木村クリニック理事、東北福祉大学感性福祉研究所研究員、社会福祉法人マザアス評議委員などを務める。

お申し込み・お問い合わせ
クリニカルアートやまがた事務局
以下のお電話かフォーマットからお申込み下さい。フォーマットからお申込みの場合は、「関根一夫講演会」と明記し、氏名、住所、当日の連絡先TEL(悪天候の場合の中止をご連絡致します)をお伝え下さい。
TEL:023-627-2091 (担当:樋口、谷川)
受付時間:平日10:00~17:00
こちらのフォーマットからもお申込みいただけます

【お知らせ】「ギャラリーららら」で活動報告展を開催

1つ前にアップしたブログでもご報告をしましたが、クリニカルアートやまがたでは毎年、総合福祉施設「らふらんす大江」(大江町)の利用者のみなさんに対して、臨床美術講座を実施しています。今年は「土偶」「さつまいもの量感画」「立体かぼちゃ」を実施しました。その成果を、山形県庁の近くにある障がい者のアート作品展示場「ギャラリーららら」(山形市松波町/社会福祉法人 愛泉会)で展示します。今年一杯開催していますので、ぜひこの機会に足をお運び下さい。
12月中旬からは展示スペースが狭くなってしまうそうなので、お早目に行かれることをお勧めいたします。

◎ギャラリー概要
展覧会名:現在開催中~2013年12月27日(金)
会期:月~土(年末年始、お盆は休み)
時間:9:00~17:00
会場:ぎゃらりーら・ら・ら
住所:山形市松波3-8-5
休廊日:日曜日・祝日
TEL:023-674-8628
HP:http://www.aisenkai-koyoen.com/modules/pico/index.php?content_id=55

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