日々の活動Blog

七ヶ宿町へ行ってきました!③

2023年8月26日(土)

依頼講座 七ヶ宿町社会福祉協議会
七ヶ宿町高齢者センター
プログラム「なすの量感画」

 

今日もジリジリと夏の日差しの照る厳しい暑さでしたが、七ヶ宿の田んぼの稲は少し黄金色に色づきはじめていました。白い花咲く一面のそば畑に涼しさをもらいながら会場へ車を走らせます。この週末、七ヶ宿ではお祭りがあるそうで、センターの駐車場には大きなわらじが出番を待っていました。さて、今年度3回目の講座となる今回のプログラムは「なすの量感画」。

太くて大きいものから、小ぶりでぷっくりつやつやのなす、細くながーいなす、珍しい白なすなどなど… 個性あふれるいろいろな種類のなすを準備していただきました。それぞれ好きな形の「なす」を選んで、講座スタートです。 前回のきゅうりと同様、夏野菜の代表格!素揚げに焼きなす、麻婆なす…といろんな料理で味わえるおいしい「なす」。

今日もまた、はじめに「なす」をじ~っくりと観察です・・・

なす独特の深い色。

「なかなかこの色が出せないのよね」「この色重ねてみるといいかしら」「ここの色はちょっとうすくなっているわね」じっくり見ているとその深い色のなかに微妙な色の違いも見えてきます。いろいろ工夫しながらオイルパステルを重ねていきます。

「合う色あるかしら?」「とっても悩むのよね~」と悩みながらも、どんどん作品が素敵に仕上がっていきます。皆さんそれぞれ自分の作品とじっくり向き合って、集中して制作されていました!

作品が完成し、さあ鑑賞会です。深みのある色合いと艶やかさ、丸みの美しいフォルム、ちょっとユーモアのある構成 …

本日描いた作品も町内のカフェ「こらっしぇ」フリースペースに展示されるそうです。近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。

今年は残暑厳しく、暑さが続くとのこと。体を冷やす効果のある「なす」をおいしく頂きながら、暑さを乗り切っていきましょう!次回の講座は秋もすっかり深まる11月、今年度最後の講座です。皆さんにお会いできる日を楽しみにしております。

写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

【依頼講座】七ヶ宿町へ行ってきました!②

2023年7月15日(土)

依頼講座 七ヶ宿町社会福祉協議会
七ヶ宿町高齢者センター
プログラム「きゅうりの量感画」

 

梅雨明け間近の七ヶ宿町では珍しくパラパラと小雨が降っています。会場に到着すると部屋の中から楽しそうな笑い声が聞こえてきました。「よろしくお願いしま~す」「楽しみにしていたんだよ」と明るい声で出迎えてくださいました。いつもと変わらないあたたかい雰囲気に外の天気のことなどすっかり忘れてしまいました。

皆さんが手に持っているのは太くて立派なきゅうり。本日のプログラムは「きゅうりの量感画」です。朝に畑で収穫してきてくださった方もいましたよ。鮮度抜群のみずみずしくて個性豊かな夏野菜の代表格きゅうり達です。ちょっとうねっていたり、くるんと丸くなっていたり、花や茎がついたままだったり・・・「個性的な方が描いた時に面白いものね」10年以上、臨床美術講座に参加されている方もいらっしゃるだけあって良くわかっていらっしゃいます。

いつもはすぐに切ってしまうきゅうりですが、今日は手に持ったり、香りをかいだり、味わったりと五感を使って、じっくり観察することから始まります。スジやトゲ(刺毛)、花、色、形・・・いろいろな発見があったようです。観察した後は、お待ちかね制作の時間です。

使う画材は、前回の「パステル色の空」と同じですが、今回はモデルのきゅうりが目の前にあるので、迷った時は手を止めてきゅうりを眺めながら制作をすすめていました。

「難しいわね」と言いながらも、表情はとても楽しそうです。いつの間にかぎっしりと身の詰まったみずみずしいきゅうりの完成です!何色も何色も塗り重ねながら描いただけあって、まるで油彩画の作品のように深みのある作品に仕上がっていました。本物のきゅうりと見間違うような出来映えに皆さんの表情はなんだか誇らしげです。

カラフルな台紙に貼るとより一層きゅうりの「緑」が映えました。

出来上がった作品が壁に貼り出されると「わ~ぁ」という歓声が聞こえてきました。市場に並んだきゅうりに負けないくらいみずみずしくて美味しそうなきゅうり達。

本日描いた作品は町内のカフェ「こらっしぇ」フリースペースに展示されるそうです。近くにお越しの際には、是非お立ち寄りください。きゅうりといえば漬物、サラダ、酢の物・・・パリッ、ポリポリ、シャキシャキと切り方や調理の仕方で食感が楽しめるのも魅力ですね。きゅうりには体を冷ます効果もあるのだとか。きゅうりにパワーをもらって夏の日差しに負けないようお過ごしください。次回の講座は来月8月26日。元気にお会い出来る日を楽しみにしています。

 写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

【依頼講座】七ヶ宿町へ行ってきました!①

2023年5月20日(土)
依頼講座 七ヶ宿町社会福祉協議会
七ヶ宿町高齢者センター
プログラム「パステル色の空」

 

令和5年度の講座が始まりました。今朝は珍しく青空の見えない七ヶ宿です。いつも講座の日はお天気に恵まれているので、なんだか少し淋しく感じておりましたが、会場に入ると「お久しぶりです」「楽しみにしていたんだよ~」と歓迎ムードで出迎えてくださいました。会場に集まった皆さんの笑顔はまさに太陽そのもの!会場の空気もぽかぽかとあたたかく感じられます。本日のプログラムは「パステル色の空」です。タイトルを聞けば空を描くことはわかりますが、一体どうやって描くのかしらと不安そうな声が聞こえてきます。

メインが用意してきた空の写真を見ながらまずはイメージすることから始めましょう。「空」と一口に言っても青空、曇り空、夜明け、夕焼け・・・場所や時間帯によって全然違います。「海で見る夕焼けは真っ赤だね」と山に囲まれた地域との違いに驚きと発見があったようです。これから描く空もきっと時間の経過とともに変化していくのでしょうね。出来上がりが楽しみです。

描き始めは緊張するものですが、参加者の皆さんに迷いは感じられません。スイスイと手を動かしながら空を描いていきます。「全体を塗りたくない」「ここに色を足した方がいいかしら」「太陽の光を表現したい」と思い思いの空を表現していきます。

気付けばいつもなら立ち上がって他のテーブルの作品を観に行く「途中鑑賞会」の時間です。今回は右脳スイッチが入ったのか誰も立ち上がりません。メインが「他のテーブルを観に行ってもいいですよ」と声をかけるとハッとしたのか、いつものように移動する人の姿がチラホラ。とはいえいつもよりも座って制作している人の方が多かったことにはビックリです!

「やめ時わからなくなっちゃった」という言葉の通り、最初の紙の色がわからないほど色をたくさん塗り重ねた深みのある「空」の完成です。

白い壁に作品が飾られるとまるで窓がたくさん出来たみたい!見ているだけでワクワクするようないろいろな空が広がりました。昔登った山で見た空、眩しすぎて目を開けていられないくらい眩しい光、七ヶ宿町の青空等、皆さん思い出いっぱいの空を描いてくださったそうですよ。

お家に帰ったら是非飾ってくださいね。お部屋がぱぁ~っと明るくなること間違いなしですよ。次回の講座は7月15日です。初夏に元気にお会い出来る日を楽しみにしています。

写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

【依頼講座】七ヶ宿町へ行ってきました!④

2022年12月3日(土)
依頼講座 七ヶ宿町社会福祉協議会
七ヶ宿町高齢者センター
プログラム「さつまいもの量感画」

 

宮城県内の朝の気温はマイナス。冷たい空気に冬の訪れを感じましたが、講座が始まる頃には太陽が顔を出し、室内を明るく照らしてくれました。講座が終わる頃には上着がいらないほどの小春日和。七ヶ宿の空も臨床美術を楽しみにしてくれているのかもしれませんね。今年度最後の講座は「さつまいもの量感画」です。モデルのかわいらしいお芋達が並んで皆さんの到着を待っていましたよ。

今回の講座はさつまいも選びからスタートです。「蜜がついている芋が甘いのよ」「このさつまいもが美人ね」「私4人家族だから4本選んでいいの?」と会場内には明るい笑い声が響き渡ります。

お待ちかねの制作スタート。メインのさつまいもの説明に頷く姿も見られましたが、オイルパステルを手にした途端、皆さん迷うことなく描き進めました。賑やかだった会場が一変!いつもより早い段階からシーンと静まりかえっていましたよ。

土の中で養分を蓄え大きく成長していくさつまいも達。気付けばモデルよりも大きな中身のぎっしり詰まった、どっしりとしたさつまいもに仕上がっていました。「私、毎日さつまいも食べているから美味しいかどうかわかるのよ」という声も聞こえてきましたよ。

今回はコロナ禍ということで、お楽しみの試食は出来ませんでしたが、皆さんしっかりとさつまいもの美味しさを「色」で表現していました。ホクホク、ねっとり、しっとり・・・食感の好みは人それぞれ、作品の仕上がり方も1人1人違っていて個性的で素敵ですね。

鑑賞会は収穫したてのさつまいも達が並ぶ八百屋さんのようです。ずっしりと美味しさの詰まったさつまいも達の完成です。

手元で見ていた時とは違う印象に名前が呼ばれるまで自分の作品だと気付かない方の姿も見られましたよ。ほっこり甘い焼き芋を食べた後のように、会場内はあたたかい雰囲気に包まれていました。

今年も残すところあとわずか。今年度は全4回講座を開催することが出来ました。七ヶ宿町の皆さんとの楽しい時間は、毎回あっという間。私たち臨床美術士も右脳が活性化されて、いつも幸せな気持ちで会場を後にしております。次回はどんな作品に出会えるのか。笑顔でお会い出来る日を楽しみにしております。皆さま良いお年をお迎えください。

写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

【依頼講座】七ヶ宿町へ行ってきました!③

2022年10月22日(土)
依頼講座 七ヶ宿町社会福祉協議会
七ヶ宿町高齢者センター
プログラム「かぼちゃを描く」

 

山々に囲まれた七ヶ宿町では紅葉の見頃を迎えようとしていました。秋といえば食欲の秋?スポーツの秋・・・いやいや芸術の秋ですね。本日は「かぼちゃ」を描きます。かぼちゃはかぼちゃでも小さなかぼちゃ「坊ちゃんかぼちゃ」です。手のひらサイズの小さなかわいいかぼちゃ達。参加者の中にはご自身の畑で朝採れたかぼちゃを持参してくださった方もいましたよ。

「重いかぼちゃが美味しいのよ」と小さなかぼちゃを両手に持って重さを比べたり、形や色を重視したり・・・モデルのかぼちゃを選ぶところから今回の臨床美術は始まります。

いつもすぐに調理するかぼちゃもじっくり眺めてみると1個1個個性がありますね。

本日の画材はオイルパステル。混色を楽しみながら皆さんスイスイ描いています。小さいかぼちゃですが、ずっしりと重さを感じる仕上がりになってきましたよ。

ヘタや筋、傷、ゴツゴツとした形・・・塗り込むほどにかぼちゃの質感に近づいていきます。

七ヶ宿町恒例のプレ鑑賞会でさらに制作意欲が沸いてきます!

ヘタや筋、傷などかぼちゃの個性を活かしたステキな作品に仕上がってきましたよ。本物そっくり…いや本物以上に魅力あふれるかぼちゃの数々。

最後に自分達の描いたかぼちゃを手に持って作品に似合う台紙を選びます。ついつい着ている服や好きな色を選んでしまう方もいらっしゃいますが、台紙に作品を合わせてみると、違和感があるようです。簡単そうな色選びですが、じっくりと選ぶと迷ってしまいますね。でもこの時間もお買い物をしているようでなんだかとても楽しそうです。

実りの秋にピッタリ!かわいいかぼちゃを描いた作品の完成です。

ヘタや筋、形などこだわりのぎっしりつまった作品に仕上がっていましたよ。

なんとヘタを立体的に張りつけた作品もありました。

七ヶ宿町の皆さんの想像力の豊かさにはいつも驚かされます。

鑑賞会が始まるとマスク越しでもわかるほど、明るい笑顔が見られました。モデルになったかぼちゃ達もこんなに魅力的に描いてもらってきっと喜んでいるはずですよ。次回は最終回。七ヶ宿町の皆さんにお会い出来る日を楽しみにしています。

写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

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