日々の活動Blog

宮城県七ヶ宿町作品展へ行ってきました!

2019年3月2日(土)
会場 七ヶ宿町高齢者センター(関)

七ヶ宿町社会福祉協議会様よりご案内をいただき、本年も作品展へ行ってきました。今回の会場は、1・3期生対象の臨床美術講座を実施している七ヶ宿町高齢者センターです。ポカポカと日差しが暖かくまさにドライブ日和。山形県との県境を過ぎるとすぐに湯原地区の看板が見えてきました。開催日や時間が異なる1・2・3期生の作品がすべて揃う機会はこの日だけとあって、私たちの気持ちも高まります。会場に到着すると社協さんはじめ何人かの講座の参加者の方にお会いしました。思わず「ただいま」と言いたくなるようなアットホームな雰囲気に心が和みます。

H30年に実施した臨床美術講座で制作した作品は、『朝日を描く』『風の流れのコラージュ』『水面のペンスタンド』『ガーベラの観察画』の4つです。

よく見るとペンスタンドの下には綺麗な和紙や手作りの敷物が敷かれていました。社協さんによると展示の仕方は参加者の皆さんが考えて下さったのだとか。完成したばかりの時は絵の具が乾いていなかったペンスタンドも、半年以上経過したとあってすっかり乾燥し皆さんの生活の中に馴染んでいる様子が見られます。

ご自宅ではペンスタンドとして使用している人、造花を飾っている人もいらっしゃるそうです。

オリジナルのお花を作って飾っている方もいらっしゃいました。針金で形作って花びらはマニキュアで彩色したのだとか。作り方を聞き思わず感嘆の声が出てしまいました。七ヶ宿の皆さんのアイディアと創作意欲にこちらも刺激をもらいます。

壁に飾られたガーベラの作品群。展示会場を明るく照らしてくれています。

よく見ると作品の中にハガキサイズのお花の絵を描いている方がいらっしゃいました。クローズアップして描いた黄色のガーベラとは対照的に、屋外でのびのびと風に揺らぐ白い花が印象的な作品です。ご自宅で作品を大切にされている様子が伝わってきました。

  

1年前に描いた『朝日を描く』を前に当時の記憶がよみがえりました。山々に囲まれた七ヶ宿町では、朝日が見えづらいのだとか。参加者の皆さんから朝日のイメージや思い出話等を聞こうと思った矢先の返答に、正直違うプログラムの方が喜んでいただけたのかなぁ…と思っていました。すると社協さんから「この制作の後、参加者の皆さん朝日を意識して見るようになったそうですよ」との後日談が。なんだかとても嬉しく思いました。何気ない日常の中に様々な魅力や発見があるということ。私自身ついつい日々の生活の中で忘れていたことに気づかされました。窓の外に目を向ければ風や音にも色があるように見えてきますね。

『風の流れのコラージュ』は、ふわりとちょっと立体的な作品です。たくさん並ぶといろいろな方面から様々な風が吹いているように見えてくるから不思議です。

奥の会場にはつるし雛をはじめとする手作り作品の展示コーナーとお茶が飲めるカフェコーナーがありました。

訪れた方々がお茶を飲みながら集う素敵な会場です。作品を前に皆さん会話が弾んでいます。

毛糸を編んで作ったケープや手作りのティッシュケース、小物入れ等、七ヶ宿町の皆さんの丁寧な手仕事が伺えます。

ひと針ひと針丁寧に縫われたつるし雛を前に心が和みます。臨床美術作品の展示室とはまた違った和の雰囲気に癒されました。

クリニカルアートやまがたが七ヶ宿町を初めて訪れたのは、2014年3月のこと。あれから丁度5年が経過しました。最初はりんごやナスといった具象画を中心に制作してきましたが、最近では風の流れのコラージュやペンスタンドのような抽象的な作品にも挑戦して下さっています。来年度はどのような作品に出会えるのか。皆さんの笑顔を引き出せるように私たちも頑張ります。来週、再来週は今年度最後の講座です。七ヶ宿町の皆さんにお会い出来ますこと楽しみにしております。

【依頼講座】まなびあテラスにて体験講座を行いました!

2019年2月23日(土)
会場 東根市公益文化施設『まなびあテラス』
実施プログラム「貝に描く春祭り」

 

昨年に続き、本年度もご依頼をいただき東根市に行ってきました。2月だというのに道路に雪はなく、山々がうっすらと白くなっている程度。「今年は雪が少ないですね。今日は春のようなお天気」参加者の皆さんの会話からも春がすぐそこまでやってきている様子が伝わってきます。本日のプログラムは『貝に描く春祭り』です。お子様を含み14名の方々にご参加いただきました。ありがとうございます。

まずは臨床美術についての説明とクリニカルアートやまがたのご紹介です。「臨床美術」を初めて耳にした方は頷きながら聞いて下さいました。

本日の主役「貝」の登場です!はまぐりをはじめとする二枚貝は、他の貝殻とは絶対に合わないことから「夫婦円満・夫婦和合」を意味し、縁起が良いとされています。ひな祭りと聞くとはまぐりのお吸い物を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。メインから一対のはまぐりに絵を描き、バラバラにして片割れを探す、平安時代の遊び「貝合わせ」について話が出ると、参加者の方から「やったことあります」と手が上がりました。本日は大小様々なはまぐりの他に、ほっき貝もご用意しました。

最初は冬の雰囲気を表現していきます。山形の厳しい冬を思い浮かべて皆さん思い思いの色を選んでいました。「そうそう、冬の空ってこういう色よね」皆さん作品を介して会話が盛り上がっていました。

子ども達の明るい配色は、見ているだけでウキウキしてきますね。春が待ち遠しくなります。

貝という小さな画面の中に色の世界が広がっていきます。筆を立てたり寝かせたり、描きこみ過ぎたところを削ったりと皆さん試行錯誤を重ねながら春を表現していきました。

貝の表が金色で塗られると一層華やかになります。

作品が引き立つ台紙を選んだら鑑賞会のスタートです。

お持ち帰り用の箱の上に乗せられた作品は、台座に座ったお内裏様とお雛様のよう。制作してみての感想を聞きながら1点1点作品を観ていきました。

一番小さな貝を選んだお母さんと一番大きな貝を選んだ娘さん親子もいらっしゃいました。小学生の娘さんの貝の中にはチューリップが描かれていましたよ。どの作品も春を感じる素敵な作品ばかり。東根市に一足先に春がやってきた!そんなあたたかい気持ちになった1日でした。

写真提供:まなびあテラス

【レポート】主催講座「りんごの量感画」

2018年11月23日(金・祝)
クリニカルアートやまがた主催
臨床美術体験講座「りんごの量感画」

 

冬将軍到来!今朝は山形市内でも雪がちらつきました。足元の悪い中、受付開始とともに参加者の皆さんが続々と会場入り。開始時間前にはお申し込みいただいた方全員が入室してくださいました。満員御礼ありがとうございます。

まず、初めに東海林会長よりご挨拶。「本日は五感を使って制作を楽しんでください」という言葉にリピーターの方は頷き、初めての方は不安顔。初対面の方も多いので最初はみんなで握手でご挨拶しました。皆さん最初はちょっと照れていましたが、握手をすると心の距離が縮まるような気がします。

メインによる臨床美術の説明の後には、実際にオイルパステルを使って描いてみませんか?一瞬、参加者の皆さんの緊張感が伝わってきましたが、メインから「手慣らしなので」と付け加えられると安堵の表情が見られました。

オイルパステルの描き心地に思わず皆さん夢中の様子。気づけば抽象画の作品が1枚仕上がりそうになっていましたよ。

さてさて、今回のモデルのりんごの登場です!山形県産のずっしりみずみずしく甘いりんご達です。参加者の皆さんにそれぞれりんごを1個選んでいただきました。

いつもは切ってすぐに食べてしまうりんごをじっくりと観察してみます。色や形、重さどれも違っていて面白いですね。ヘタの部分だけで木にぶら下がっていたのだから不思議です。雨や風に負けず太陽の光をあびてすくすくと育ったりんご達。傷やくぼみもなんだか愛おしくなりますね。

皮の表面を拭くとツヤツヤと一段と輝いて見えました。香りも一層強く感じられます。

今回は五感を使って描きます。触覚・嗅覚・視覚・聴覚・味覚…お待ちかねりんごを食べてみましょう。シャリシャリと甘酸っぱくてみずみずしいりんごに思わず笑みがこぼれています。

時々触ったり、香りを感じたりしながら皆さん手を動かしています。最初は「絵なんて描けないわ」と話していた方も工程がすすむうちに自信に満ちた表情をしています。色に迷ったらりんごが教えてくれているのかもしれません。皆さんりんごと対話しながら制作を楽しんでいました。

全員の作品が完成しました!鑑賞会のスタートです。たくさん蜜が入っていて甘そうなりんご、大きくてずっしりと重いりんご、端材を和紙のようにちぎって貼ったり、木になっているりんごを表現したりと皆さん個性的で魅力あふれる作品に仕上げていました。近くで見ると細かいスクラッチが施されていて最後まで丁寧に描きこんだ様子が伝わってきます。

アンケートには下記の感想が寄せられました。

「また来たい!楽しかった。」(10代、女性)
「次回を楽しみにしています。」(女性)
「いろんなりんごができて面白かったです。一人一人ちがっていて、よかったです。」(10代、女性)
「色をかさねるのが楽しかったです。」(6才、女性)
「自分でもこんなにうまくかけるんだ!なんか芸術的で楽しいな…!と思いました。」(10代、女性)
「りんごを描いたのが楽しかったです。」(7才、男性)
「上手に描こうとしないで、直感で色や形を描こうと思った。りんごを見たまま、あるままにと思った。気持ちよかった。いたれりつくせり親切にしていただいて嬉しかった。」(女性)
「オイルパステル気持ちいいですね。色をずっと塗っていたかったです。最後の仕立てで、あら不思議、りんごがより素敵になりましたねぇ、おどろきました。またぜひ参加したいと思います。」(50代、女性)
「2時間とても楽しく苦しく面白かったです。手を動かし、頭を使い、色の使い方がにぶくなっているのか、このようなささいなことに苦労しました。」(70代、女性)

小学生からお年をめした方まで、同じ空間で一緒に同じことを楽しむ。お互いに刺激を受け合えるいい時間となりました!
次回の主催講座をお楽しみに!

【依頼講座】宮城県七ヶ宿町へ行ってきました!⑤

2018年11月3日(土)
依頼講座 宮城県七ヶ宿町社会福祉協議会
会場 七ヶ宿町高齢者センター(関)
プログラム 「ガーベラの観察画」

窓の外は銀杏が黄色く色づき、赤やオレンジと木々が競いあう美しい景色が広がる七ヶ宿町。本日は午前1期生、午後3期生の2回講座です。今回のテーマは「花」です。「どんなお花が好きですか?」という問いかけに、「全部!!」と即答。皆さんお花がお好きなようです。今、季節は秋ですが今回のモチーフ「ガーベラ」は春の花です。これから晩秋・冬と、道端や庭に花の少なくなる季節…ガーベラの作品をお部屋に飾って、あたたかな春を待っていただけたら素敵ですね。

制作に入る前に少し肩慣らしをして色の重なりを試してみました。オイルパステルの中にはない、新しい深みのある色が生まれてきました。こする。白を混ぜる。いろいろな色を試してみます。

へえーこんな色になるんだね~と。あらためてオイルパステルの重なりを味わっていただきました。

さて、いよいよガーベラの観察です。社協さんにご用意いただいたガーベラは生き生きとしたピンク・黄色・オレンジの3色です。普段花を見るのとはちょっと見方を変えて花の蜜を吸う虫の気持ちになってみます。ひとつひとつ色あいや花びらの重なり具合が異なり、花にもそれぞれ個性があるのですね。

虫めがねを持ってまるで生物学者になったような眼差しで花の中心をじぃーっと見つめて

 「花のまん中ってこんなふうになってるんだ」…とあらためて知る、驚きと喜びの表情。皆さんの目がキラキラしています。

ガーベラの花の色の不思議さをオイルパステルを重ねながら、オイルパステルの中にはない色で表現していきます。

やさしい色あい。あざやかな色あい。深い深い色あい。

じっくりとした観察。オイルパステルでの表現。そしてまた観察。「花を描くなんてむずかしい」と制作に入る前に言っていた参加者さんもガーベラの花に魅せられて夢中になって色の重なりを楽しんでくださっているのが伝わってきました。

細かいスクラッチや花びらを描き入れるとガーベラがより生き生きとした表情になりました。完成です。

台紙の色も貼り方も皆さんいろいろ。台紙も含めて花の広がりを感じる作品に仕上がりました。

今日の青空もいっしょに入り込んでいるような作品です。小春日和の中皆さんのガーベラの花がぱぁーと咲いて室内がはなやかになりました。

次回は3月です。春の訪れを告げる草木の芽吹きを感じられる頃。また皆さんにお会いできることを楽しみにしております。

写真提供:七ヶ宿町社会福祉協議会

宮城県山元町に行ってきました!

10月27日(土)山形から山を越えて・・・宮城県山元町へ行ってきました!山元町はいちごの産地で有名ですが、実はりんごの名産地でもあるんですよ。今回はここ山元町でみやぎ臨床美術と「つながる」会とクリニカルアートやまがた合同による臨床美術講座を実施することになりました。

講座に参加してくださるのは、NPO法人ポラリス(http://www.polaris-yamamoto.com/)の皆さんです。本日は「ポラリス2018アートな秋の交流会~ワークショップ&芋煮&映画上映」です。芸術の秋と食欲の秋の両方が楽しめる贅沢な一日。お招きいただきありがとうございます。プログラムは山元町産のりんごをモデルに描く「りんごの量感画」です。ポラリスの皆さんは普段からアートワークをされていらっしゃいますが、臨床美術講座は初めてとのこと。どのような作品が出来上がるのか楽しみですね。

今回使うオイルパステルは、なんと新品!というわけでまずはポキポキと折っていただきました。新品ならではの醍醐味ですね。皆さん最初は躊躇していましたが、折り始めるとなんだかとても楽しそう。見ている私たちも思わず笑顔になりました。

オイルパステルとりんごを手に微笑む美しい女性は、午後に上映される「愛のレシピ~卵ランド~」の主演女優いずみひなさんです。(http://recipe-of-love.centurypro.info/cast/)臨床美術講座に参加してくださいました。

早速オイルパステルの描き心地を体験してみましょう。横にして使ってみたり、指でこすってみたり・・・皆さん思い思いに色を塗り重ねていきます。

時々何色を使おうか迷う場面もみられましたが、皆さん手を止めることなくりんごを描いていきます。「いい色ですね」サブスタッフの声がけに少し照れ笑いしながらも、黙々と描いてくださいました。

芋煮づくりを終えたご家族の皆さんが割烹着姿で会場へ入ってきました。「一緒に描いてみませんか?」と声をかけると、ニッコリと頷き一緒に描き始めました。親子で制作するアートな時間いいですね。

魅力的なりんごの数々・・・作品の完成です!あえて赤を使わず描かれたりんご、内側から甘味がにじみ出ているようなりんご、ぎゅぎゅっと美味しさのつまった重みのあるりんご・・・どのりんごも山元町の魅力溢れる作品に仕上がっています。

鑑賞会のスタートです。手元で見ていた作品がホワイトボードに貼り出されました。離れてみると色の深みが一層増して見えますね。メインが1つ1つ作品を見ていくと会場からは自然と拍手が聞こえてきました。お互いの作品のいいところを認めあうポラリスの皆さんのあたたかい雰囲気が伝わってきました。

臨床美術講座の後は、お待ちかねの昼食です!なんとご用意いただいたのは「山形芋煮」です。山元町の野菜と山形の牛肉のコラボメニューなのだとか。柔らかく煮込まれた里芋と牛肉の旨みがしみ込んだ美味しい芋煮にお腹も心も満たされました。ご馳走さまです。

ポラリス代表の田口さんに山下駅前の壁面アートのお話を伺いました。2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた山元町。その後、復興に向けて取り組む中で〝障害のある人とともにいきるまち、はたらくまちをつくる応援がしたい”という思いを持つ企業の方から「山元が元気になるアート」をテーマにした壁面の制作を依頼され、ポラリスと地域の方々と一緒に描いたものなのだそうです。東北に伝承されるキリコ技法で表現された山元の魅力の数々。「Happyやまのもと」と題された壁面アートは駅を行き交う人々の目に触れて元気を与える存在になっていると感じました。

駅の看板の下に目を向けると・・・

植木鉢にポラリスの皆さんが描いた作品を発見しました!思わずほっこりとあたたかい気持ちになります。アートは人を和ませる力があることを再認識させられました。楽しい時間を提供くださいましたポラリスの皆さん、講座をご一緒しましたみやぎ臨床美術と「つながる」会の皆さん、そして華を添えていただきました女優のいずみひなさんありがとうございました。

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